日本テリアの特徴
17~18世紀、日本の長崎ではオランダを相手に貿易が進められていましたが、その際の物流の中で日本に入って来たのが、日本テリアの祖先であるとされるヨーロッパ産の犬であるスムース・フォックス・テリア。その犬との交雑により、日本の犬とのミックスであるフォックステリアなどが、「ミカドテリア」「お雪テリア」などと名前を変え、現在までに改良が重ねられて「日本テリア」として残っています。
ごく短い毛を持つ日本テリア。部位によりその毛の色が違い、概ね頭部分が黒色・体部分が白色、そして顔面がタンと呼ばれるカラーの毛で覆われています。体には班があることも。目元はアーモンドの形に似ており、笹耳という垂れ気味の耳をしています。
シャープな容貌を持つ日本テリアは、元気の良い、素早い動きができる引き締まった体格をしている小型犬です。
性格は比較的番犬向きで、人見知りからのチャイム音や来客時の吠えなどが有る他、他所の犬に対して積極的に関わろうとしない傾向があります。飼い主に対しては顔を観察して何を考えているかを知ろうとするも、しつけや命令にはあまり簡単に従うことがないのも特徴の一つです。
日本テリアのメリット
短い毛であることで、あまり毛のケアにかかる手間は多くありません。濡れタオルを用いて汚れを取るくらいで、あとは特別な内容のケア方法は考える必要がないのです。
飼い主に対する空気を読む賢さがあり、飼い主が慌ただしいようなら無理にじゃれついたりなどをせず大人しい様子を見せ、慌ただしさが一段落した頃合いを見て、飼い主に遊びに誘って来るなどしてきます。車内でも暴れることはせず、やはり大人しい様子を見せてくれます。
トイレトレーニングも比較的楽なほうで、さらに、行ってはいけない場所を教えればきちんと守るといった傾向があります。
物を使った遊びも、手あたり次第ではなく気に入ったおもちゃをしっかり選別して使う、指示したおもちゃを持って来させるという遊びなどを好んでする他、迷路のような遊びも楽しんでくれます。平均的に賢いため、遊びの面でもそうした個性を伸ばしてあげられる遊び方で過ごせます。
日本テリアの注意点
関心の無いことには、ごくドライな対応をするのが日本テリアです。しつけやトレーニングも容易な方ではないため、遊びを採り入れたしつけ方法を試してみましょう。運動量も、1日に20~30分程度は欲しいところ。
また、細身の体ゆえに気を付けたいのが、高いところから飛び降りるなどした場合の骨折です。皮膚病や関節における炎症などの病気にも特に注意して見てあげましょう。
知らない他人の存在には怯えた様子を見せることもありますが、社会性をつけるには散歩などのお出かけにより他の人や犬に慣れさせることも大切です。日に2回ほど出掛けてみましょう。