ボーダーコリーの特徴
イングランド、そしてスコットランド、その2国のボーダーラインに位置する地域にいた犬種であることから、その名前がついたとされるボーダーコリー。
そして、牧羊犬や牧畜犬としてのアビリティを求めて、長く交配が行われてきたのがボーダーコリーです。ボーダーコリーが牧羊犬向であると言えるのは、まず咬むことも吠えることもせず、低い姿勢になって家畜をにらみつけて群れの統率を行うという点にあります。日本国内に入って来たのは戦前のことで、そもそも日本にある牧場は平均的に大きくないなどという面からも、小さめの牧羊犬であるところのボーダーコリーが適していたと言えるでしょう。
とにかく動きたい、元気に走り回りたい、というボーダーコリーの性質に応えるためにも、飼うに当たっては相応のトレーニングが理想です。
毛の色は黒がメインで、首周りや顔の一部が白です。
ボーダーコリーのメリット
飼い主にきちんと従い、歴史的にも数々の競技会で才能を発揮して活躍してきたボーダーコリーは、牧羊犬としての適性は言うまでもなく、家庭犬としてもその賢さを発揮します。エネルギッシュな性格から、ただただ大人しくしているというよりも、しっかり体を動かし、なおかつその賢さも活かすことのできる遊びを好んで行います。
持ち前の体の強さに加え、一つの指示があったら、その後の指示も読んで行動できるボーダーコリー。走って止まって、そしてまた動き回って、という抑揚ある運動が得意な犬種ですので、その性質をいっそう伸ばすことや、単調な順番の指示を行わないという指示の先読みを抑えるトレーニングにより、「次はどんな指示かな」としっかり待てる犬にすることができます。
ボーダーコリーの注意点
ボーダーコリーは、お世話・しつけの面では日常的にアイコンタクトが基本ですが、運動不足にならないような取り組みも大切です。散歩も、時間数よりも質を向上させてあげたいものです。具体的には、瞬発力や集中力を高められるように、そして牧羊犬の能力である動く相手を追いかけたがる傾向においても、家庭犬として暮らすためには、その傾向を抑えられるようにしましょう。
比較的丈夫な犬種ではありますが、ボーダーコリーがかかりやすい傾向の病気としては先天性疾患に注意したいところ。
一つはセロイドリボフスチン症という病気で、運動も食事も不可能となってしまう、突発性・致死性のあるものです。生れてしばらくは気を付けてあげたいのですが、2歳ごろにも発症してしまうこともあります。
そして、失明に至ることがあるコリー眼異常も、ボーダーコリーなどコリー種が遺伝で持っていることのある先天性疾患です。視力の軽い低下の場合は気付いてあげることが難しいのも特徴です。
また、運動好きなボーダーコリーには、胃拡張にも気を付けてあげましょう。発症後に動くと、胃捻転を引き起こすこともあるためです。胃捻転は、すぐにでも手術を行う必要があります。
