『下痢』と一言で言っても、ワンちゃんも人間と同じように、その原因は様々です。
考えられるのは、「ストレス」、「食あたり」、「風邪などによる体調不良」、「水分や食事の摂り過ぎ」といった一過性のものと、「寄生虫」や「ガンや胃潰瘍、腸結核などの病気」、「小腸や大腸の機能性疾患」などの体質や病気が原因となるものがあります。原因も、人間とさほど変わらないものが多いと言えますね。
症状の軽いものから重篤なものまでありますが、見分け方として「嘔吐をともなっているかどうか」がポイントになります。「下痢」と「嘔吐」の両方の症状が出ている場合は、危険な状態である可能性が高いので、すぐに受診するようにしましょう。
その他にも、「ぐったりしている」、「何日も続く」、「血が混じっている」、「体重が減っている」などの症状がある時は、早目の受診をしてください。誤飲が原因の場合も、すぐに受診してレントゲンなどで確認してもらい、異物を取り除いてもらいましょう。また、食事を抜くなどの対処をしながら、家庭で様子をみても良い場合もあります。
下痢をしていても、「ケロッとしていて元気がある」、「原因がはっきりしている(食べ過ぎ、お留守番など一時的な環境の変化、など)」、というような時は、緊急を要するような状態ではなさそうですので、一旦胃を空にしてあげて様子をみても良いかもしれません。
脱水症状を起こしていたり、下痢や嘔吐が続くことで起こす場合もありますので、予防のためにも水分だけは十分に与えるようしてくださいね。頻繁に入れ替えて、新鮮なお水を飲ませてあげてください。1~2日様子をみても、下痢が治らないような場合は、やはり受診をオススメします。
「下痢をしやすいのか、普段はまったくしないのか」、「食が細いのか、よく食べるのか」、「便の状態や何を食べたのか」などの情報を伝えるようにしましょう。普段からの様子をよくしっている飼い主さんが、しっかりと医師に説明することで、正確な診断をしてもらうことが出来ます。