人間には良くても、ワンちゃんにとっては有害な食べ物はいろいろとあります。
有名なのは、タマネギやニンニク、チョコレート、ブドウも犬には良くない成分であるということが知られています。
その一方で、あまり知られてはいないけれど、犬にとっては「毒」とも言える成分が「キシリトール」です。
ガムなどによく甘味料として配合されていますよね。
砂糖のように虫歯の元となる酸を産出しないので、虫歯になりにくいというメリットがあります。
また、砂糖に比べるとカロリーも40％程度なので、ダイエットにも最適です。
ペットボトル飲料などにも、よく使われていますよね。
人間にとっては、優れた甘味料である「キシリトール」が犬にとっては毒になるなんて、驚かれた方も多いのではないでしょうか？
「キシリトール」が、人間にとって有効な成分であるということが広まり始めた頃、犬用のおやつなどにも配合されるようになりました。
人間と同じように、ワンちゃんのデンタルケアとして犬用のガムなどに配合したものが売られるようになったのです。
その多くは濃度が低かったこともあり、ほとんど被害はなかったのですが、アメリカで売られていた犬用のデンタルガムにかなり高濃度の「キシリトール」が配合されており、意識を失ったワンちゃんが病院に駆け込むという事態が発生してしまったのです。
実は、犬は元々虫歯になりにくい動物なので、砂糖を食べても虫歯になりやすくなるということはないのだそうです。
ですから、ワンちゃんにとっては、砂糖の代わりに「キシリトール」を摂るメリットは、まったくない上に、急激にインスリンが出ることにより、低血糖の状態を引き起こしてしまいます。
脳障害や、肝不全につながることもあり、命にかかわるほどの重症な状態に陥ってしまう可能性も大きいということを覚えておいてください。
平成18年には、「犬にキシリトールはNG！」という発表がなされたのですが、外国製の犬用おやつなどには未だに「キシリトール」が配合されているものがあります。
大切な家族である愛犬を守るためにも、おやつやフードの原料はしっかりとチェックするようにしたいですね。
