[北海道犬]の特徴
北海道犬(ほっかいどういぬ)の呼称です。
アイヌ民族(北海道の先住者)が飼育してきたのでアイヌ犬とも呼ばれています。
中型犬です。
三角形の立ち耳をしています。
目尻が吊り上った三角形の小さな目をしています。
背中の上に巻かれた「巻き尾」、もしくは半円状の「差し尾」があります。
硬柔の二重構造の被毛(ダブルコート)になっています。
舌斑を持つ個体が非常に多いです。
飼い主に忠実で勇敢です。
大胆で怖いもの知らずが多いのが特徴的です。
野性味が強く我慢強い、粗食に耐えしのび、寒さに強いです。
オス47~53cmで15~30kg程度の大きさです。
メスはそれよりも一回り小さい程度です。
寿命は15年程度のようです。
[北海道犬]のメリット
厚真町産の犬を特に厚真犬と呼ぶことがあります。
これは他の日本犬に限ったことではありません。
北海道犬のドックショーも行われています。
特に、展覧会と呼ばれています。
天然記念物北海道犬保存会は天然記念物である北海道犬の保存を行う法人として活動しています。
2007年春より放送されている某通信会社のCMでは、湘南動物プロダクション所属の北海道犬が「お父さん犬」として出演していて、人気を博しています。
名前の「カイ」は海からとったものです。
好物はソーセージとロケ弁のシャケ。
妹と弟がおり、それぞれネネとポロという名前です。
2009年10月27日にはお見合い結婚をしています。
ペアリングした「ピリカ」との間には「そら君」、「ゆめちゃん」が誕生しています。
もう一組ペアリングした「灯希奈(ときな)」との間には「海斗(かいと)」が誕生しています。
2014年4月、老齢のため、すべての仕事から引退しました。
CMはすべて海斗に引き継がれています。
[北海道犬]の注意点
縄文時代初期に縄文人が連れていた犬(マタギ犬)がそのルーツではないかと考えられています。
アイヌの人々はこの犬たちをセタ(seta)と呼んでいたようです。
ヒグマやエゾシカの狩猟やこれに関する作業に用いてきたようです。
弥生時代になると渡来人により弥生犬が持ち込まれて混血が始まりました。
ですが、地理的な理由もあって混血は限定的であったとされています。
つまりのところ、縄文犬と弥生犬の混血はほぼ無かったと考えられているのです。
現在のところ、遺跡から見つかっている縄文犬の骨と北海道犬の体格や骨格等の特徴に類似性が見当たらないという結果が出ています。
ミトコンドリアDNAの解析でも異なる結果が出ています。
別の説では鎌倉時代になってから本州から北海道へ移住した人間により連れてこられた獣猟犬が祖先ではないかという説もあるが定かではありません。
明治2年、イギリスの動物学者によりアイヌ犬と命名されました。
明治35年、映画にもなりました八甲田山で発生した陸軍歩兵第5連隊の雪中遭難事件において、遭難者の捜索に活躍しました。
昭和12年、文部省によって天然記念物に指定されました。
あわせて、正式名称を「北海道犬(ほっかいどういぬ)」と定められます。
翌年、管理者として北海道庁が指定されます。
太平洋戦争後は北海道教育委員会に管理が委ねられています。