トイ・マンチェスター・テリアの特徴
マンチェスター・テリアを小さくしたタイプの犬である、トイ・マンチェスター・テリア。小型犬でありながら発達した筋肉は残っており、シャープでスマートな体格をしています。また、面長で耳も大きめ、知性をのぞかせる顔立ちでもあります。穏やかな性格を持ちながらも、狩りの能力は確かで、小型化により足も速くなっていることでその能力を一層確かなものにしています。しかしながら、飼い主に対してはそうした激しさは見せずに、信頼関係を築いていきます。
原産国はイギリスで、小型化されたトイ・マンチェスター・テリアはネズミ駆除数の記録などを打ち立てる個体が幾つも出たものの、その後の極度の品種改良による軽量化などに無理がかかることが問題視され、過度な小型化が抑えられたという歴史を持っている犬種です。日本に入ってきたのは戦後で、ブリーディングも行われています。ブリーディングが活発なのは、トイ・マンチェスター・テリアが安産傾向にあり、1度で4匹前後と多めに生まれるなど繁殖が難しくない点も理由に挙げられます。
トイ・マンチェスター・テリアのメリット
短毛の毛並みは輝くような黒色で、体つきは細く締まっています。狩猟意欲こそ高く、警戒心も強めではあるものの、攻撃的な性格ではないこと、飼い主によく懐くことが知られています。また、しつけのしやすい頭の良さも大きな特徴です。
毛の短い犬種に共通した簡単な毛並みのお手入れで清潔さを保つことができ、シャンプーなども適宜行う形で構いません。また、散歩の頻度は1日に1度、暑くない時間帯に行い、それも15分前後と、あまり長時間でなくても良いということなど、比較的飼いやすいポイントを抑えているのがトイ・マンチェスター・テリアです。
遊びは主に、ルーツである犬種の仕事だったネズミ捕獲を彷彿とさせる動きであるボールを追いかけたりすることなどを好んでいます。
トイ・マンチェスター・テリアの注意点
その活発さから、走りたい性質のトイ・マンチェスター・テリア。家で激しいいたずらが多くて困っている、というような時には、ドッグランなど、しっかり思いのままに走り回ることのできる場所に連れて行くことで、ストレス発散にもなり、帰宅してからの活発さを少し抑えることが可能となります。その場合にも、寒いところが苦手なトイ・マンチェスター・テリアであるため、寒い日には室内のドッグランを探してあげることも大切です。
また、かかりがちな病気には椎間板ヘルニア、水晶体脱臼や、大腿骨の成長板の劣化により歩行に障りが出るレッグ・カルベ・ペルテス病、血中たんぱく質に異常が見られ血の凝固が難しくなるフォン・ヴィルブランド病などがあります。