ニット素材の特徴
ニット素材の衣類と言ったら、「セーター」や「カーディガン」、「ベスト」といった寒い季節に着るものを思い浮かべる方が多いかと思います。
しかし、実は「ニット素材」というのは、年間を通して着ることが出来る「機能性素材」なのです。
ニット=毛糸(ウール)と思っている方も、案外多いのではないでしょうか?
しかし、一概にそうではなく『ニット』とは、「ループの連鎖で糸を編み上げた物」の総称のことです。
ウールやアクリルはもちろん、綿、シルク、麻などの天然糸や、発色性に優れているレーヨンやポリエステルなどの合繊といった様々な種類の「ニット素材」があります。
1本の糸を編んで成型したものや、編んだ布地を裁断して縫製したものなど、服の作り方もそれぞれです。
人間の洋服はもちろん、ワンちゃんの為の「犬服」にも、ニット素材のものはたくさんあります。
むしろ、犬用の服には最適の素材と言っても過言ではないくらいです。
最近では、「形態安定ニット」、「撥水ニット」、「UVカットニット」、「速乾ニット」、「抗菌・防臭ニット」など、最新の技術を使って進化し続けています。
ニット素材のメリット
ニット素材のメリットは、なんと言っても「着心地の良さ」だと思います。
これは、人間はもちろん、ワンちゃんにとっても同じではないでしょうか?
伸縮性やドレープ性に優れているので、立体的な体型や動きに適応してくれます。
人間以上に動きの活発なワンちゃんには、もってこいの素材だと言えますね。
構造的に縦にも横にも糸が移動できる融通性があるので、シワにもなりにくいですし、復元しやすい素材です。
通気性・吸水性にも優れているので、年間を通して着ることが出来るのです。
例えば、春や秋には植物繊維から出来ている「麻」や「綿」で、被毛を守りながら涼しく過ごせますし、寒い冬の季節には、ウールで温かく過ごすことが出来ます。
特に、皮膚の弱いワンちゃんには、こういった天然素材のニットを使った服がオススメです。
被毛や肌に優しいニット素材で、冬は暖かく、春秋は涼しく、快適に過ごしてもらいたいですね。
ニット素材の注意点
ニット素材の犬服は、メリットがたくさんあってオススメなのですが、注意したい点もいくつかあります。
ひとつは、手作りの犬服をニット素材で作る場合、生地がとても縫いにくいものもあります。
縫っている間に、伸びて変形してしまったり、ミシンをかけるのも一苦労です。
ニット用の針と糸を使ったり、ロックミシンを使用するなどの工夫が必要です。
また、ニット素材は伸縮性がありますので、ワンちゃんの体型や、激しい動きにも対応できるのがメリットである反面、首元などが伸びてしまうなど、型崩れしやすく、くたびれた感じになってしまうことがあります。
洗濯の際には、手洗いやネットに入れるなど、気をつけるようにしたいですね。
毛玉が出来やすかったりもしますので、長持ちさせるには、こまめなお手入れを心掛けるようにしましょう。