チン(狆)の特徴
「チン(狆)」は、日本原産の犬種として、初めて海外の犬種団体に公認されました。
当時は「ジャパニーズ・スパニエル」の名称でしたが、1977年に「ジャパニーズチン」と改名されています。
江戸時代には、各地の大名や大奥の間で大人気となりました。
その後のペリー来航によって、「チン(狆)」は海外へも渡ることになります。
イギリスのビクトリア女王の元で、大変可愛がられたということです。
身体的特徴としては、体臭や抜け毛はほとんどなく、被毛はシングルコートが一般的です。
しかし、中にはダブルコートの被毛を持つ「チン(狆)」も存在します。
シルクのような細い長毛はストレートで白地に黒又は赤茶色の大きな斑があります。
顔にある斑模様は、「サムライ斑」、「ヤッコ斑」に分けられ、背中にある模様は、「鞍かけ斑」、「おどめ斑」など様々な分類がなされました。
鼻ペチャな犬種なので、暑さには弱いです。
チン(狆)の性格
古くから、日本の上流階級のお座敷犬として飼育されてきた歴史を持つ「チン(狆)」は、おとなしくてお行儀の良い犬です。
家具をかじったり、物を壊したりというようなことはありませんし、興奮してはしゃぎ回るようなこともありません。
無駄吠えもほぼ無いと考えて良いでしょう。
愛嬌があって人懐こい性格で、理想的な室内犬です。
飼い主に対してはとても忠実で甘えん坊な面も見せてくれます。
他の犬や動物を追いかけまわしたりすることもなく、小さな子どもにしつこくされても攻撃的な態度を取ることもありません。
とても繊細なので乱雑に扱われることは嫌いますが、嫌な時でも反撃するのではなく、距離を取るようにする、本当におとなしい犬なのです。
犬と猫の中間のような存在と言われていた「チン(狆)」の中には、本当に猫のように木に登る子もいるようです。
チン(狆)の飼い方
「チン(狆)」は活発な犬ですが、小型犬で鼻ペチャなので激しい運動は得意ではありません。
室内での遊びや、20~30分程度の短い散歩で十分です。
日本犬ですが、高温多湿な環境は苦手なので、夏場はエアコンなどで温度管理をしてあげる必要があります。
夏は、朝晩の涼しい時間帯に散歩に連れ出してあげるようにしましょう。
もちろん、屋外飼育はNGで、室内犬として飼うべきです。
垂れ耳なので、耳の病気になりやすいということも頭に入れて、こまめな掃除を心掛けてあげましょう。
しつけは、比較的しやすい方なのですが、ややプライドの高い面がありますので、服従させるようなやり方は避けた方が賢明です。
トイレのしつけなども強く叱るようなことはせず、根気よく教えていくようにしましょう。
キレイ好きな犬なので、意外と簡単に覚えてくれると思います。
甘やかすとワガママな犬になってしまいますので、しつけはしっかりと行いましょう。
叱るときは叱る、褒める時は褒める、とメリハリをつけるようにします。
被毛のお手入れは、週2~3回のブラッシングをしてあげると良いでしょう。
シャンプーは月1~2回程度で十分です。