ポメラニアンの特徴
スピッツの仲間でもあるポメラニアンは、その名前を「ポメラニア」(バルト海近郊の海域)という地名から付けられていることでも知られています。ルーツとしては人間に従って狩りや見張りを行って来たサモエドが祖先に当たるとされ、ポメラニアンも、飼い主の良きパートナーとなる性質を持ち合わせています。
一方体格は、サモエドの大きさとは異なり、小型犬であることも特徴的です。丸い体型に小さな耳、尻尾はくるりと丸まり、毛はフワフワ、と愛らしい見た目をしています。その被毛は2層になっており、かつてはホワイト系の色ばかりでしたが、今ではブラックやブラウン系の色合いなどを持つポメラニアンも広く浸透しています。
天真爛漫な性格で、飼い主のことが大好きな反面、縄張り意識はしっかりと持っているため、まだよく知らないような相手の存在で環境が普段と違う時には、吠えがちなことも。しかし、そうした自己主張の強さは知性の高さにも無関係ではなく、しつけや芸を教えられればしっかりと覚えられるというのもポイントです。
ポメラニアンのメリット
狩猟の役割を担っていたサモエドの血から、その勇敢さは今でもしっかりと小さな体の中に持っています。好奇心も旺盛で、活発に遊びまわっては元気に過ごすことの多い生活です。仲間意識や縄張り意識の高さで、飼い主との良い関係を作り上げることができます。
賢さもあり、指示に従う能力に優れているのも特徴で、警戒心こそ強いために見知らぬ相手への無駄吠えがあっても、子犬の頃からしつけていくことで神経質さも抑えることができるのです。基本的にはポジティブシンキングだと言えるので、「楽しい! 楽しい!」というポメラニアンの活き活きとした姿を楽しむことができるでしょう。
また、コミュニケーション意欲が高いことから、いつも家族と一緒にいられる室内飼いに向いており、運動量としては散歩も短くて良く、あとは家での遊びで体力面はしっかり満足できます。
ポメラニアンの注意点
丈夫な傾向の種類ながら、小型犬であるポメラニアンはやはり骨が弱まりがちです。滑る床で走り回る時や、高い所からの着地には気を付けてあげたいところ。かかりやすい病気には、膝蓋骨脱臼の他、遺伝性である黒斑病などがありますが、耳では難聴、目では屈折異常や虹彩欠損症などにも注意しておく必要があります。
また、ポメラニアンには2層にもなる豊かな被毛があります。そのため寒い環境でも比較的元気に過ごすことが出来ますが、反面、暑さに強くはないことも覚えておきましょう。炎天下の外出でアスファルトの上を歩く場合には、肉球のやけどにもしっかり気を付けましょう。
さらに、強いストレスを受けたりすると出るのが低血糖の症状です。蜂蜜や砂糖を混ぜた水を与えたり、病院ではぶどう糖も処方および注射を受けることが可能です。